FANTICにはモーターサイクルのほかにも重要な商品があります。
それが、e-Bike。モーターサイクルにも電動化の波が押しては引きが続いていますが、そのおかげで今後は徐々にバイクという乗り物は同じくくりになりそうなくらい、モーターサイクル=オートバイと、eBike=電動アシスト自転車との境目が近づいていくような勢いですよね。
まだまだそれが必ずしもいい形ではありませんが、徐々に社会的な合意が形成されていくのかな、という気はしています。
それを見越して、、、というわけではなく、ファンティックがeBike、特にスポーツ電動アシスト自転車を始めたのは実は2014年にさかのぼります。
このころはまだまだeBikeとはいっても今でいう「ママチャリ」が主流でした。どちらも同じ電動アシスト自転車ですが、今はスポーツタイプは日本では積極的にe-Bikeと呼び分けるみたいですね。ファンティックが生まれたヨーロッパではどっちもe-Bikeですが、、、
e-Bikeの最初の市販車は日本生まれと言われています。93年くらいです。ヤマハが日本でいう軽快車に電動アシスト機構を備えたのが最初。
そこにスポーツバイクの要素を入れ始めたのは、今ではアシストモーターのトップブランドになるボッシュが汎用モーターを開発してスポーツバイクへの搭載が始まった2010年あたりからになります。
ファンティックがスポーツeBikeに参入したのは2014年ですから、比較的早いタイミングで市場の流れに気づいて、と言っていいでしょう。ファンティックはもともとモーターサイクルメーカーですが、比較的小排気量を得意としていて今でも50㏄モデルをラインアップしているメーカーですから、マイクロモビリティにはそもそも親しみがあったのです。
ただ、eBike参入前は自転車を一切作ってこなかった(かつてモペッドは作りましたが)会社ですから、幅広いラインアップへのこだわりは全くなく、いきなりスポーツタイプ、それもマウンテンバイクに入りました。
イタリアをはじめヨーロッパに多く存在する石畳の道路を快適に走るためには、サスペンションが必要です。ファンティックが投入したマウンテンバイクは、実はシティバイクにとっても魅力的なサスペンションが備わっていました。このおかげで、ファンティックは自分がそもそも得意とするオフロード向けのeBikeを作りながらも、サスペンションを備えたシティサイクルにも参入していきます。今もラインアップにあるLIVINGというモデルなどですね。マウンテンバイクのフレームをベースに、e-MTBと同じバッテリーを搭載してパワフルに町を駆け抜けることができるのがファンティックのシティバイクなのです。
さて、ファンティックが最も得意としているのはe-MTB、電動アシスト・マウンテンバイクです。ファンティックはここに実に幅広いラインアップを持っています。
ハードテイルと呼ばれる、フロントにはサスペンションを備えながらもリアはリジッドなモデルから始まり、トップモデルはDH、すなわちダウンヒル協議にも参加できるディメンジョンとストロークの長いサスペンションをおごられたモデルまで、ライダーのニーズに応じて多くのラインアップを持つのがファンティックです。
人気なのはフルサス、すなわち前後にサスペンションを持つモデルの中でもリーズナブルなトレッキングモデルです。XTF(クロス・トレッキング・ファンティック)というシリーズは、クロスオーバーにどこでも楽しんでいただける、気軽に走り出せるフルサスモデル。
機能、重量は上級者に匹敵するのに、このクラスのモデルとは思えない価格が人気のヒミツです。
で、今日の話題はその上のモデル群。ダウンヒル・モデルほどではないけれど、上りも下りも楽しみたい中級者以上に人気のモデルです。
サスペンション・ストロークが160㎜から190㎜のクラス。トレイルモデルのXTF1.6から、オールマウンテンタイプのXMF1.7、エンデューロモデルのXEF1.8/1.9といったモデル群がこのカテゴリーになります。自転車のお客さまはご自身でコンポーネンツ(ブレーキ、ギアセット、ディレイラーなど)を自在にお選びになってアップグレードされる方も多いので、このクラスのモデルは価格で選びながらご自身で選んだパーツを楽しむモデルもあれば、ファンティックがレーシングチームとともに開発した、他では得られないコンポーネンツをバランスよく組み合わせたモデルも用意されています。
そのトップモデルの一つが、XEF1.9 FANTIC RACINGというモデルです。レギュラーモデルではなく、限定車です。レギュラーモデルの最高峰はオーリンズ製のコイルスプリングを搭載したFactorというモデルになりますが、使い勝手に優れたキーコンポーネンツを充実させつつ、ファクトリーチームが作りこんでセッティングしたサスペンションを搭載しているのが「ファンティック・レーシング」なのです。
このモデルに搭載されているサスペンション・ユニットは、マウンテンバイク・ライダーが溢れるアメリカ、EXT RACINGのERA V2.1というモデル。シングル・クラウンモデルの最高峰です。
フロントフォークにはツイン・チャンバーを採用し、圧側/伸び側を自在にセット。これに組み合わせられるリアショックユニットは、別体式のガスチャンバーを備えるコイルスプリングモデル。
リザーバー内の圧力は低く抑えてサスペンションの応答性を上げながら、低速/高速のセッティングも可能なシステムはモーターサイクルライダーもうならせる作り込み。テーパー形状のスプリングやアルミ削り出しのボディなど、見ているだけでもよだれが出そうな仕上がりです。
自転車は、人間の力がダイレクトに伝わる乗り物です。操作する人間の方がはるかに重く、操作がすべて自転車の動きに反映されていきます。
だからこそ、サスペンションの性能が自転車を操る楽しさにダイレクトに響いていきます。
XEF1.9 FanticRacingはこのサスペンションを専用にチューンして搭載し、Fantic Racing のロゴもつけて搭載しました。このサスペンションシステムを単体で購入しても40万円以上になるものですから、XEF1.9の価値がいかに素晴らしいものであるかはご理解いただけるものと思います。
もちろん、マグラのMT7・4ピストンキャリパーで足回りはしっかり固めてますし、ハンドルバーとステムはSWITCHとこれまたマニアック。グループセットはSRAMですがこちらはアップグレード前提かな。いまはeTapに変えちゃう人もいらっしゃいますし。
そして何よりも、ファンティックのファクトリーカラー、ホワイトにレッドが美しい。見ているだけでも飽きません。
実は今、XTF1.5というスタンダードモデルの次に売れているのが、この1.7/1.8/1.9といったシリーズなのです。
バランスが良くて価格設定もいいスーパーeBike群。スタンダードモデルでeMTBの楽しさを開拓すると、もうその先は一気に上級モデルでマシンとの対話を楽しみながら走りこんでいく、そんなマウンテンバイクに浸りたくなりますよ。
モータリストではこの1.9FanticRacingをはじめ、ごく少数のハイエンドモデルの在庫があります。もちろん、在庫がないモデルは発注も可能です。フレームサイズはS/M/Lの3種類。モーターは90Nmのトルクを誇るドイツ・BROSEのマグネシウムモデル。
軽量なのにビッグトルクでe-MTB最強と呼ばれ続けているモーターです。熟成が進んでイニシャルは扱いやすいのにひとたび踏み込めば驚異のトルクで急所や難所もなんのその。これを720whの大型バッテリーで支えますから、1日たっぷり遊べちゃうのも魅力です。
マウンテンバイクの楽しさ、ぜひ味わってみませんか。今ならライダー(モーターサイクルライダー)特別割引制度もあって本当にお買い得。ぜひご検討ください。