ファンティック・レーシング・ニュース Vol.37

ラプッチ 見事 2位を飾る

ヨーロッパ選手権第2戦、オスの難関コースでニコラス=ラプッチが執念の表彰台!その強さをみせた

EMX250のヨーロッパ選手権第二戦会場となったのは、オランダ、オスのレーストラックである。前回オスが舞台になったのは、1998年のことだ。このドイツ式のトラックは特殊な砂地のレーストラックで、複雑なレース展開を余儀なくされる非常に難しいコースだ。

予選レースにおいて、ニコラス=ラプッチが目を見張る活躍を見せた。初めの数分間で、ラプッチが双方のグループにおける最速のタイムをたたき出し、優位に立ってポールポジションを獲得、フェデリコ=ツアーニは、彼自身のベストとなる13位という満足のいく結果を出した。マックス=スピーズの調子は期待通りだったが、不運にもイエローフラッグが出ている間にジャンプがあったということで、どちらのセッションからも失格になってしまった。

ファンティックXX250をあやつるラプッチは、スタートから、彼の持てる速さのすべてをかけて引き離しにかかり、一歩先に抜きん出てきた。彼の、その信じがたいほどに速いレースペースは、勝利を勝ち取るのには十分すぎるほどの完璧さを持っている。ツアーニの活躍もまた特筆すべきものがあり、厳しいスタートをきったにも関わらず、手堅く13位を手にした。

第二ヒートは、同じようにはことが進まなかった。ニコラスは最初のコーナーでリードを取ることが出来ず、初めの周回でもライバルのクラッシュをよける際にミスが出たため、上位に立つことが出来なかったのだ。こうした状況に苛まれたラプッチではあったが、それらをものともせずに、フィニッシュラインでは3位まで巻き返すことに成功し、強さを示すことができた。ミスの連続は、フェデリコ=ツアーニにとっても高い代償となり、残念ながら彼は、17位より上位に上がることは叶わなかった。

ニコラス=ラプッチにとってこの日は、総合2 位、そして表彰台を確実にする、十分な結果を得た日となった。

次のEMX250は、8月の初旬、ロンメルで開催される予定だ。

マルコ=マッディ:
「今日の結果で、この選手権での我々の入賞を強固にすることができて嬉しいよ。この砂地のコースが難しいことはわかっていたんだ。Moto2でも順調なペースを保っていたけど、結局この第一レースでニコラスは完璧な勝利を手にしたというわけさ。
フェデリコのパフォーマンスだって良かった。けど、スピーズにイエローフラッグ中にジャンプがあったと申し立てられて、失格になってしまったのは最悪だった。来週はフェデリコとマックスで、ロケットでのヨーロッパ選手権だけど、そこでは良い結果を出せると思っているよ。ニコラスの方は、ロンメルに向けてベルギーでトレーニングになるだろう。」

ヨーロッパ選手権EMX2 DAY クラス順位:

1)リック=エルジンガ(#44)- KTM
2)ニコラス=ラプッチ(#211)- Fantic Factory Team Maddii
3)リアム=エバーツ(#72)- KTM
14)フェデリコ=ツアーニ(#2)- Fantic Factory Team Maddii

EMX2 選手権クラス:

1)ニコラス=ラプッチ(#211)- Fantic Factory Team Maddii
2)ケビン=ホグモ(#24)- Gas Gas
3)アンドレア=ボナコーシ(#35)- Yamaha
16)マクシミリアン=スピーズ(#7)- Fantic Factory Team Maddii
21)フェデリコ=ツアーニ(#2)- Fantic Factory Team Maddii

ノルビン ユースのトップに躍り出る

エンデューロGP( エストニア):アルビン=ノルビン、ユースで単独トップに躍り出る。E1クラス2位のダビデ=ガルネリ 惜しくもエンデューロGPの表彰台を逃す。

モトクラブ・レッドモトによって、サーレマー島の平坦地にデザインされた3つのテスト(タイムアタック区間)は、それほど難しいコースではない。砂交じりの土と深い穴が点在する平坦な森の中を走るエンデューロ・テスト(山の中を走るようなコース)は、両日の争いで非常に良い走りをした、元モトクロス・ライダー、ダビデ=ガルネリのスキルを強化させてくれた。また、技術的要素がふんだんに織り込まれていて好感触なのが、埃まみれの厳しいモトクロス・サーキットの中に置かれたクロス・テスト(モトクロス・コースのようなテスト)、さらに、エクストリームのそれよりもむしろエンデューロ・テストの要素がより織り込まれている、約7 分に及ぶエクストリーム・テスト(トライアルのようなセクションがテストとなる)だ。

ダビデ=ガルネリ(ファンティック・ファクトリー・チームE/50レーシング)は、今シーズンGPの最初の2戦を終えて、その勇気と決断力の強さを見せてくれた。元、エンデューロ1クラスのモトクロス・ライダーであるダビデ=ガルネリは、最終のスペシャル・テストにいたるまで、集中力を切らさず全力で臨みレース両日の勝利をものにした。

ファンティック・ファクトリー・チームE/50レーシングのライダー成績は、初日のレースでほぼ全てのテストを制覇して2位、日曜日もまた2 位となり、現在、E1クラス暫定2位となっている。このエンデューロGPでダビデ=ガルネリは、開催初日と最終日にもそれぞれ堂々たる4位という好結果を出している。
ジェド=エッチェル(ファンティック・ダーパ・レーシング)は、ジュニア1クラスにおいて二度にわたる3位を獲得するという素晴らしいパフォーマンスを見せ、再び表彰台への感触を取り戻した。

ユース・クラスのファンティック・ライダー達は、砂地の路面に翻弄されて上手くレース展開をつかむことが出来ず、力を発揮できずに終わったが、アルビン=ノルビン(ファンティック・ダーパ・レーシング)だけは、エストニアでのレース展開を卒なくこなし、二重の勝利を得たのち、ユースの暫定トップに跳ね上がった。

ハリー=エドモンドソン(ファンティック・JET・レーシング)は、初日の手の怪我により、リーダーシップをとれなくなってしまった。ケビン=クリスティーノ(ファンティック・ダーパ・レーシング)は初日に3位、二日目が4位となっている。

次のスウェーデンGPは、いつものレース・プログラムより一日早く開催される予定だ。7 月22日(木)の夕方に、スーパー・テスト(通常は、金曜日の午後に行われるファンサービス的なステージ、スーパー・テストの成績は土曜日の成績にも組み込まれるので、トップグループのライダー達などは本気で臨む)が行われ、その後7 月23日(金)と24日(土)に二日間のレースが開催される。

ダビデ=ガルネリ:
「この週末は、砂地のエンデューロ・テストや、とてもスピードの出るエクストリーム、モトクロス・サーキットのクロス・テストと、僕自身本当に楽しめたよ。レースの結果にも満足していて、これがシーズン終わりまで続くことを願ってる。」

リカルド=ファブリス:
「GPは本当にややこしいね。特にエンデューロ・テストでは自分のペースをつかむのに苦労したよ。」

アルビン=ノルビン:
「いやあ、すごくいい週末だったって言いたい。だって、現在僕がユースの暫定トップなんだからね。二つの勝利は嬉しいけど、今はあえて次のホームレース(スウェーデン)に焦点をあてるよ。」

ハリー=エドモンドソン:
「不運な週末だった。初日のレースで手を怪我してしまったんだ。歯を食いしばってフィニッシュしたけど、結果は残念だったよ。」

ケビン=クリスティーノ:
「レースはあまりきついレースじゃなかったけど、良い結果をだすのは簡単じゃなかったよ。だからこそ余計に、表彰台に上がれてうれしいね。」

エンデューロ1 順位

1)アンドレア=ヴェローナ(2) ‒ Gas Gas
2)ダビデ=ガルネリ(105)- Fantic
3)サミュエレ=ベルナルディーニ(77)- Honda

ユース エンデューロ 順位

1)アルビン=ノルビン(114)- Fantic
2)ハリー=エドモンドソン(94)- Fantic
3)ケビン=クリスティーノ(88)- Fantic
6)リカルド=ファブリス(58)- Fantic
7)ダニエレ=デルボノ(43)- Fantic

ジュニア エンデューロ 順位

1)マッテオ=パヴォーニ(114)- TM
2)ロレンツォ=マコリット(102)- TM
3)レオ=レ=クイーレ(82)- Sherco
6)ジェド=エッチェル(36)- Fantic