【FANTIC】東京モーターサイクルショーに登場

FANTIC 東京モーターサイクルショーに登場。

2022年3月 - 世界のプレミアム・モーターサイクルの中でも「楽しさ」と「デザイン」を満たせる「本当に遊べる」モーターサイクルやeBikeに的を絞り、日本に紹介を続けているモータリスト合同会社(東京都大田区)。3月24日から開催される「東京モーターサイクルショー」でも取り扱い車種を紹介するブースを構え出店するが、ここで同社が日本唯一の総代理店を務めてきたイタリア・ファンティック モーター社の最新鋭の商品群を初めて出展する。1968年の創業以来、ブランドの浮沈に合わせてたびたび日本におけるインポーターが変わってきたファンティックだが、現在の経営体制になってからは安定して商品を供給し欧州を中心に高い評価を得てきた。キャバレロ・シリーズの登場とともに、同社の初めての独占輸入販売店として契約を締結し日本に紹介してきたモータリストとして初のショー展示となる今回のタイミングで、ファンティックやキャバレロ・シリーズの知名度がさらに向上し、より多くのお客様に実際の車両をご覧いただける機会が得られることに大きな期待を寄せている。

ファンティック・モーター社は、イタリア北東部、ベネツィアにほど近くイタリア生まれのスパークリングワイン、プロセッコの名産地としても知られるトレヴィーソに本社を構える、モーターサイクルやeBikeの商品群で知られるメーカーだ。2014年にイタリアの投資家グループ、VeNetWorkの後ろ盾を得て経営が安定して以来、革新的なeBike(スポーツ・電動アシスト自転車)を発表し市場の先取りに成功すると、商品ラインアップを拡充。ファンティックの原点ともいえる「スクランブラー」スタイルに的を絞った「キャバレロ(CABALLERO)」シリーズを登場させ、その美しいスタイリングはたちまち欧州を中心に世界で高い評価を得る商品に育っている。一方で、その豊かなレース経験に支えられて開発された超軽量なトレール/トレッキングバイクシリーズ、XEFは50、125、250とラインアップを充実させながら、多くのメーカーがあきらめてしまったこのジャンルに商品を供給し続ける貴重なブランドとして、あらためて注目を集めている。加えて、エンデューロやモトクロスといった競技専用のモデルを用意し、先端イメージを醸成。いまやオフロード・モーターサイクルの世界では欠かせないプレイヤーとして認識されてきている。

日本ではモータリスト合同会社が一貫して取り扱い、2018年のキャバレロ・スクランブラーのデビュー以来、着実に認知を高め、販売を伸ばしている。キャバレロ・シリーズの美しいスタイリング、想像を超える動力性能と何よりも提供できる楽しさは、モータリストが持つ豊富な部品在庫や真摯なアフターサービスの提供による安心と信頼とともに、高い評価につながっているといえるだろう。コロナ禍で2年にわたりモーターサイクルショーがキャンセルされたためなかなか広く商品を告知する機会に恵まれなかったファンティックだったが、ようやくこのタイミングで、新たに加わったラインアップとともにショーデビューすることになった。

2022年の東京モーターサイクルショーでデビューを飾るのは、キャバレロ・シリーズの中でもトップモデルに位置づけられる「ファンティック・キャバレロ・エクスプローラー 500」だ。スクランブラー・スタイルのキャバレロの前後にストロークの長いサスペンションを装着し、アルミニウム製スイングアームなどで足回りを強化。よりオフロード性能を高め、とどまるところを知らない旅へといざなう人気モデル「キャバレロ・ラリー」をベースとし、スタイリッシュな外観を崩すことなくキャリア、バッグなどをあらかじめそろえて用意した、ロングライド・スクランブラーだ。専用に用意されたバイカラー(ツートーン)ペイントはキャバレロの美しさにさらにプレミアム感を与え、厳しい環境規制「EURO-5」に適合する500㏄のエンジンは、ミドルクラスながら余裕のある走りを軽量な車体に提供する。「エクスプローラー」は、日常から旅立ちまですべてをカバーできるアドベンチャーモデルとして、特に日本人の使い方にマッチした存在といえるだろう。2021年11月にイタリア・ミラノ国際モーターサイクルショー(EICMA)でデビューしたばかりの「エクスプローラー」は、まもなく5月から生産を開始する予定で、現在予約を受け付けている。希望小売価格:140万円(10%消費税込み)。

もう一台の新作は、キャバレロ・スクランブラー500に加わる新色、イエローだ。鮮やかなイタリアン・レッドをまとい、妥協のない美しさが高く評価されてきたキャバレロ・スクランブラーもデビューから4年目を迎え、改めてイタリアらしさを強調できるもう一方のカラーとしてイエローが選択された。同じ「キャバレロ・スクランブラー」シリーズには「デラックス」と名乗る高級感あるグレー/ブラウンのパッケージを持つモデルもあるが、このほど登場したイエローはスタンダードなスクランブラーをシンプルに、さらに際立たせる存在となるだろう。こちらも生産開始は5月を予定し、予約受付中だ。希望小売価格:116万円(イエロー、レッドとも。10%消費税込み)。

 

キャバレロ・シリーズは125㏄と500㏄、2つのエンジンと、スクランブラー、フラットトラック、ラリーの3つの車形を組み合わせたラインアップがお客様のニーズに合わせてチョイスいただけるラインアップを持つ。排気量にかかわらず車体構成の基本を共通とし、高品質な部品をおごることでバランスよく、所有感の高いモデルとして仕上げたキャバレロは、その特徴あるエンジンの質感の高さと湧き上がるトルクの楽しさに心を奪われるお客様の支持を得ている。500シリーズのエンジンは、もともとモトクロッサー向けに開発されていた450㏄エンジンを、キャバレロ専用にモディファイしたもの。燃焼室を改良し、長くとぐろを巻くようにレイアウトされたエキゾーストパイプで豊かなトルクと谷間のないアクセラレーションを獲得した。トップエンドの胸のすくような加速感はもちろん、日常でもぐずることなくよく調教されながら動き出した瞬間から楽しさにあふれるエンジンは、他に似たものがないといえるだろう。500シリーズのスタンダード、スクランブラーにレッドとイエローの2色のボディカラーを用意し、さらに「デラックス」という、レトロ感漂う専用のグレーの外装にブラウンのシートなどをアレンジしたプレミアムモデルを用意してラインアップを充実。前後に19インチタイヤを装着した「本物」の香り漂うフラット・トラックにはマット・ブラックのシャープなルックスに加え、「メタリック・シルバー」の外装を昨年から用意、これも人気を博している。ラリーに用意されている「サンドベージュ」カラーも他に似たものがいないという点ではキャバレロ・シリーズならではのラインアップ。もちろん従来からあるオリーブ・グリーンのボディも人気は変わらない。希望小売価格(いずれも10%消費税込み):116万円(フラットトラック、スクランブラー)130万円(デラックス、ラリー)。

 

 

125㏄のキャバレロ・シリーズはこれまでのスクランブラー&フラットトラックというスタンダードなラインアップに加え、デラックス、ラリーといった500㏄シリーズと同様の兄弟が加わった。近年では3蜜を避けられながら維持費も安いこのクラスへの注目が高まっているが、ファンティックでは上位機種と同様の作りこみを施すことで「価格を超えた価値」を提供。毎日のコミューティングが楽しくなるばかりか、一歩超えて寄り道したくなるような、モーターサイクルならではの楽しみを加えていくパートナーとして、キャバレロ125シリーズを提案させていただきたい。希望小売価格(いずれも10%消費税込み):92万円(スクランブラー及びフラットトラック)/98万円(デラックス及びラリー)。

近年このカテゴリーの車両が激減し、選択肢がなくなっている「トレール」バイク。輸入車の多くはレーサーにナンバーがつく、いわゆる「エンデューロモデル」が中心で、高額、高性能で普段使いには手に余るモデルが多い。一方で、比較的小柄な日本人には、軽量なトレールバイクは毎日のコミューティングにも使え、また近年のブームのようなアウトドア・キャンプピングでも悪路に気軽に入っていくことができるため、少なからぬ需要が顕在する。ファンティックではこうした声を大切にし、耐久性に富みメインテナンスサイクルの長い、すなわちオーナーシップコストが比較的低廉なトレールモデルを絶やさず開発してきた。XEF125/XEF250 Trailの2機種は、4サイクルエンジンを搭載し扱いやすく、燃費に優れ、一方でレーシングマシンを手本とした極めて軽量な車体を持つ「トレール以上、レーサー未満」のほかにないモデルとして、人気を得ている。希望小売価格(10%消費税込み):89万円(XEF125)から。

eBikeで現在の礎を築き、革新的な考え方のモデルを次々に市場に投入してきたファンティックの代表モデルを、東京モーターサイクルショーでも参考展示している。トップエンドのモデルとなる「XXF2.0 Factory」は、ダウンヒル・レーサーの作りを、eBikeで実現。圧倒的な足回りを持ちながら、パワフルなモーターでトラクションを得て下りでもタイトなコーナーからの脱出加速を誰よりも早く得られる設計は、上るためのパワーアシスト、という概念を根底から覆す発想で多くのライダーから支持を得ている。

ISSIMO(イッシモ)はこうしたファンティックの技術が投入されたシティ・バイク。他に似たもののない独特のアルミダイキャスト製トラス・フレームが、あたかもモーターサイクルかのような外観を作り出すことに成功した。1970年代に同じ名前を持つモペッド(ペダル付きエンジンバイク)を祖に持つISSIMOは、ペダルアシストサイクル(電動アシスト付自転車)としてヨーロッパのデザインアワードをはじめ、日本でも賞を得るなど、そのスタイル、性能ともに高い評価を得てきたモデルだ。ファンティックでは、2021年11月のEICMAでこのISSIMOにニューモデルを投入。ISSIMO 45と名付けられたそれは、スロットルを装備し、アシスト力のリミッターを解除。日本では原付免許を持つ方ならヘルメットをかぶってお乗りいただける原付登録車として、ナンバープレートをはじめとする保安部品を装着の上お楽しみいただけるニューモデルとなる。2022年5月から本格量産を開始する予定のISSIMO 45は2022年のモーターサイクルショーでもジャパン・プレミアとして参考展示する。

先進的なeBikeで業界をリードしながら多くのe-モビリティを提案してきたファンティック。今回のショーでは全く新しいキックボード、TX-2も展示する。電動キックボードは法改正も取りざたされ注目を集めている分野だが、ファンティックではまずはオフロード、すなわちナンバー登録を求めないプレミアムモデルとしてTX-2を用意。前後輪の両方にインホイールモーターを設け、2輪駆動モードを備えるファンティックTX-2は、流麗なスタイル、アンダーフロア・ライト、フィンガープリント・セキュリティなど、安さだけを追い求めて参入されてくる多くの商品とは一線を画するつくりが自慢のモデルだ。

ファンティック・モーターが送り出す商品はイタリア生まれが特徴の一つ。その美しさと高品質は、イタリア生まれ、イタリア製造を貫いているからでもある。コストなどからヨーロッパを離れるメーカーが増える一方にありながら、ファンティックはグループ企業とともに、イタリアにこだわる製品を作り続けている。2021年には同じイタリアのエンジン開発・製造メーカーであるモトーリ・ミナレッリを買収、生産を拡充させながらもイタリアでの開発、製造体制をさらに充実させている。2022年度は、モーターサイクル製造ラインのミナレッリ社内への完全移転、ヴェネツィアでの新工場の稼働、オフィスへの移転とさらにプロジェクト投資が進む予定だ。ISSIMOはヨーロッパで深い協働関係にあるヤマハ・モーター・ヨーロッパにもOEM車両として供給し、販売が加速していく。今後のファンティックの動きに、これからもご注目いただきたい。