ファンティック・レーシング・ニュース ダカール2022②

使命は果たされた!

FANTIC XEF 450 RALLY、
フランコ=ピコとともにダカール・ラリーのレジェンド入り

ダカール2022 サウジアラビア
ジェッダ

2022 年1 月14 日
Fantic はついに、世界一過酷なラリー、ダカール2022 での使命を果たし、レジェンド入りした!情熱と熱い想いによって実現したこの壮大な挑戦は、Fantic が新たな分野に向けてオフィシャル・デビューを果たすために、想定される全ての曲面において緻密に計画されて果たされたものだった。たった一ヶ月ほど前にEICMA で発表されたばかりの、完全なるニューマシン、Fantic XEF Rally 450 をレースに投入したのは、非常に的確な選択だったと言える。今回のこの砂漠での戦いは、今後の開発に向けてさらに完全な商品を市場に送り出すための、技術的要素を基本にあらゆる情報を収集できる非常に貴重な舞台となったのだ。付属の専用レース・キットとともに、ユーザーにとってけっして敷居の高くない( 入手しやすい、利用しやすい)マシンを作り上げるためにも、今回のこの挑戦に唯一のライダーとして選ばれたのが、国際的ラリー・レイドのエキスパートであり、通算27 回のダカール参戦経験を持つ( 今回が28 回目)、現在66 才になる本物のダカール・レジェンド、フランコ=ピコだ。80 年代・90 年代のトップライダーであるピコは、プライベートでもオートバイや車、トラックを愛し、今も立ち止まることなく挑戦を続けている!

イタリアでの数えきれないほどのマシン・テストを経て、1 月1 日のジェッダ( プロローグの日) から実戦投入されたFantic XEF Rally 450 は、近年では最も技術力を要するレースの一つとして数えられるであろう、12ステージ(12 日間)8000km にも及ぶ全行程を完全走破し、サウジアラビアの砂の大地にFANTIC の伝説を描くことができたのだ。レース前半は、砂地や雄大な砂丘が続く北部の山岳地帯が舞台となった。寒さと戦いながら、地形が複雑なエリアでの難しいナビゲーションをこなし、且つ常に順位にも気を配らねばならない。フランコ=ピコの、それらに対する一連のパフォーマンスはとても自然で、連日続くステージごとの異なる様相を賢く見極めながら最後まで安定した走りを見せ、ゴールへのファイナルコースとなるスペシャル・ステージ12、ビーシャ~ジェッダ間にて70 位、総合では72 位、ベテラン・トロフィー・クラスでは6位を獲得した。

Fantic XEF Rally 450 のデビューは本当にエキサイティングだった。
フランコ=ピコは語っている~
「私に信頼を寄せてくれた、マリアーノ=ロマンとFantic の全てに感謝したい。このレースの我々の目的や課題を念頭におきながら、マシンのパフォーマンスや反応に常に気を配って走行していたが、だからと言ってマシンのペースが落ちてしまうようなことは全く起こらずに、非常に良い感じのレースをすることができた。今年は変化の激しいステージが続くとてもタフなレースで、今までにない過激な状況もあり、非常に求められるものの多いレースだったよ。最終日の今日、1 月12 日のスペシャル・ステージですら、かなりのナビゲーションを強いられる行程で、最後の数キロはまるで終わりが来ないように思えた。だが、これこそが長いマラソン・レースの最後に必ず味わう感覚なんだと言いたいね。結果的に私たちは、この忠実なマシン、疑う余地など全くなかったこのXEF Rally 450 とともに今、ここジェッダにいる。この素晴らしいプロジェクトによって生み出され、迅速に且つ非常に良好に作り出されてきたマシンさ。今回ダカールを走ることで、それがはっきりと証明されたんだ!」

「レースの間、我々はサスペンションの設定に特に気を使っていた。細かい比率や他の多くの大小の調整とともにね。さらにレース中盤の休息日には、前半戦を走破したエンジンがどのような状態になっているか、データをとるために丸ごと交換しているんだ。そうさ、私はFantic XEF Rally 450 にはとにかく大満足なのさ!ありがとう、Fantic、そして…"Fantic ファンタスティック!"」

Fantic にとって、このダカールはこれ以上ないほどの素晴らしいテストの場であり、新型XEF 450 Rally の調和性とスピード、信頼性を証明するには格好の場になったことは言うまでもない。得られたこの貴重なデータをもとにFantic はさらに開発を進め、2022 年の半ば頃をめどに生産していく予定だ。